男性保育士の給料事情!将来性の高い職業って本当?年収や待遇、キャリアアップの歩みまで解説

「男性保育士の給料って実際どうなの?」「本当に将来性はあるの?」と疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、男性保育士の平均給料を年齢別・他職業と比較しながら詳しく解説し、給料が低いと言われる理由にも切り込みます。さらに、男性が保育士になるメリット・デメリット、給料アップのための資格取得、キャリアアップ、待遇改善に向けた働き方改革の現状までご紹介します。男性保育士のリアルな現状から将来展望まで、この記事を読めば、あなたの疑問が解決し、将来設計のヒントが得られます。

1. 男性保育士の平均給料は?

保育士は「子どもが好き」「人の役に立つ仕事がしたい」という思いを持つ方に人気の職業です。近年では男性保育士も増加傾向にあり、厚生労働省の調査によると、2022年時点での男性保育士の割合は14.0%と、過去最高を更新し続けています。

しかし、保育士の仕事は業務内容の多さや責任の重さに対して給与が低いと言われており、男性保育士の中には、結婚や子育てなどのライフイベントを迎える際に、収入面で不安を感じている方もいるかもしれません。 そこで、この章では男性保育士の平均給料について、年齢や他の職業との比較を交えながら詳しく解説していきます。

1.1 男性保育士の割合

厚生労働省の「令和4年 児童保育事業の状況」によると、2022年時点での男性保育士の割合は14.0%と、過去最高を更新し続けています。2012年の男性保育士の割合が6.5%であったことを考えると、この10年間で約2倍に増加していることがわかります。

男性保育士が増加傾向にある背景には、政府が男性の育児参画を推進していることや、保育士の待遇改善に向けた取り組みが進められていることなどが挙げられます。 また、近年では男性も家事や育児に積極的に関わるようになり、保育士という職業が男性にとっても身近なものになってきていることも要因の一つと考えられます。

1.2 年齢別の平均年収は?

保育士の平均年収|年齢別の年収や給料・手取りを解説」によると年齢別の平均年収は以下の通りです。

年齢平均年収
20~24歳280万円
25~29歳315万円
30~34歳340万円
35~39歳360万円
40~44歳385万円
45~49歳405万円
50~54歳415万円
55~59歳410万円
60~64歳390万円

上記の表からもわかるとおり、年齢を重ねるごとに平均年収は増加する傾向にありますが、他の職業と比較すると、給与水準は低いと言わざるを得ません。 この点は、男性保育士が長く働き続ける上で、大きな課題と言えるでしょう。

1.3 他の職業と比較!

30歳男性の平均年収ランキング|年代別の年収・手取り額を公開」と「35歳男性の平均年収ランキング|年代別の年収・手取り額を公開」を参考に、男性保育士の平均年収を他の職業と比較してみましょう。

1.3.1 30歳男性の平均年収

職業平均年収
男性保育士340万円
会社員(平均)418万円
公務員(一般行政職)411万円
小学校教諭462万円
システムエンジニア450万円

1.3.2 35歳男性の平均年収

職業平均年収
男性保育士360万円
会社員(平均)486万円
公務員(一般行政職)492万円
小学校教諭551万円
システムエンジニア530万円

上記の表から、30歳、35歳ともに、男性保育士の平均年収は、会社員全体や公務員と比較しても低い水準であることがわかります。 特に、小学校教諭と比べると、100万円以上の差がある点は、注目すべきポイントと言えるでしょう。 保育士は、子どもの成長に大きく関わる重要な仕事であるにもかかわらず、他の職業と比べて給与水準が低い現状は、改善が求められる点と言えるでしょう。

2. 男性保育士の給料が低いと言われる理由

男性保育士の平均年収は、他の職業と比較して低い傾向にあります。その理由として、以下の点が挙げられます。

2.1 保育園の経営状況

多くの保育園は、国が定めた保育料を収入源として運営されています。そのため、保育士の給与を高く設定することが難しいのが現状です。また、私立保育園の場合、園児数が経営に大きく影響するため、給与水準が低い場合も見られます。 参考:厚生労働省「保育の状況について」

2.2 保育士のキャリアパス

従来、保育士のキャリアパスは、担任の先生から主任、園長へと進むのが一般的でした。しかし、役職につける人数は限られており、給与も大幅にアップするわけではありません。そのため、経験を重ねても給与が上がりにくいという現状があります。 参考:厚生労働省「保育士等キャリアアップ研修実施要綱」

2.3 男女間の賃金格差

保育士は女性の多い職場ということもあり、男女間の賃金格差が存在するケースも少なくありません。男性だからといって、低い給与で働くことを受け入れる必要はありません。 参考:内閣府男女共同参画局「令和2年版男女共同参画白書」

2.4 社会的な評価

保育士は、子どもの成長に大きく関わる重要な仕事ですが、その仕事内容に見合った給与水準とは言い難い状況です。社会的な評価が低いことも、給与の低さに繋がっていると考えられます。 参考:内閣府「子ども・子育て支援に関する世論調査」

これらの要因が複雑に絡み合い、男性保育士の給与が低いと言われる現状を生み出しています。しかし、近年では、保育士の処遇改善に向けた取り組みが進められており、給与水準も徐々に改善傾向にあります。今後、男性保育士の需要が高まるにつれて、給与や待遇の改善がさらに進むことが期待されます。

3. 男性が保育士になるメリット・デメリット

男性保育士が増加傾向にあるとはいえ、まだまだ女性の多い職場である保育現場。 実際に保育士として働く前に、男性ならではのメリット・デメリットを理解しておきましょう。

3.1 男性が保育士になるメリット

保育士は「子どもが好き」「誰かの役に立ちたい」という方にとって、とてもやりがいのある仕事です。 近年では男性保育士も増えつつあり、活躍できる場面も広がっています。 男性が保育士になるメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

3.1.1 子どもたちから人気がある

男の子にとって、大人の男性と接する機会は貴重です。 平成30年度 保育士等に関する関係審議会資料によると、特に父親が仕事で家にいないことが多い家庭の子どもにとっては、保育士が父親代わりになることもあります。 男性保育士の存在は、子どもたちの社会性を育む上でも重要です。

3.1.2 男の子に寄り添う保育ができる

男性保育士は、自身の体験を活かして、男の子の気持ちに寄り添った保育ができます。 男の子特有の遊びや興味関心に理解を示し、一緒に楽しむことで、子どもたちの成長を促すことができます。 また、思春期を迎えた男の子の相談相手になることもできます。

3.1.3 体力・防犯面で頼りがいがある

子どもを抱っこしたり、遊具で遊んだりする際には、体力が必要です。 男性保育士は、体力面で頼りにされる場面が多く、重たい荷物を運んだり、高いところのものを取ったりすることも得意とする人が多いでしょう。 また、不審者対応など、防犯面でも活躍が期待できます。

3.1.4 パパたちのサポートができる

共働き家庭が増加する中で、父親が育児に参加する機会も増えています。 しかし、母親に比べて父親は、育児に関する情報や相談相手が少ないという現状があります。 男性保育士は、自身の育児経験を活かして、パパたちのサポートをすることができます。 育児の悩みを共有したり、アドバイスをすることで、父親の育児参加を促進することができます。

3.1.5 女性だけの難しい人間関係の緩衝材になることができる

女性が多い職場では、人間関係が複雑になりがちです。 男性保育士は、異なる視点から意見を述べることで、人間関係の調整役を担うことができます。 また、男性の存在は、職場に良い緊張感をもたらし、より良い環境を作ることができるでしょう。

3.2 男性が保育士になるデメリット

やりがいのある保育士の仕事ですが、男性が保育の現場で働く上で、いくつか乗り越えなければならない課題もあります。 男性が保育士になるデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

3.2.1 偏見の目で見られる可能性がある

「保育士は女性がするもの」という固定観念は、まだ根強く残っています。 保護者や地域住民から、偏見の目で見られる可能性もゼロではありません。 また、男性保育士が少ない職場では、孤立してしまう可能性もあります。

3.2.2 女性が多く人間関係が難しい

保育士は、女性が多い職場です。 そのため、男性には理解しにくい人間関係やコミュニケーションが存在する可能性があります。 また、女性特有の気遣いや配慮を求められる場面もあり、戸惑うこともあるでしょう。 コミュニケーションを密にとり、周りの保育士と良好な関係を築くことが大切です。

4. 保育士に向いているのはどんな男性?

子どもが好きという気持ちはもちろん、子どもと誠実に向き合い、周囲と協力しながら仕事に取り組める人が保育士に向いています。 ここでは、保育士に向いている男性の特徴を具体的に紹介します。

4.1 子どもと関わることが好きな人

保育士の仕事は、子どもの成長に直接関わる仕事です。 子どもと遊ぶこと、子どもの話を聞くこと、子どもの世話をすることを心から楽しめる人が向いています。 子どもは一人ひとり個性があり、毎日違う表情を見せてくれます。 子どもの成長を間近で見守りながら、喜びや感動を分かち合える人は、大きな達成感を味わえるでしょう。

4.2 柔軟な対応ができる人

子どもの予想外の行動やハプニングに臨機応変に対応できる柔軟さも必要です。 子どもは毎日新しい発見をし、成長していきます。 状況に合わせて対応を変える柔軟さがあれば、保育士としてさらに成長できるでしょう。 また、保護者とのコミュニケーションにおいても、相手の立場に立って物事を考え、柔軟に対応することが求められます。

4.3 責任感のある人

保育士は、子どもの命を預かる仕事です。 子どもの安全を第一に考え、責任感を持って行動できる人に向いています。 保育中に怪我や事故が起こらないよう、常に気を配り、安全な環境を作る必要があります。 また、保護者に子どもの様子を正確に伝え、信頼関係を築くことも大切です。

4.4 忍耐力があり何より体力がある人

子どもと接する仕事は、体力勝負な一面もあります。 子どもを抱っこしたり、一緒に走り回ったりする場面も多く、体力が必要です。 また、子どもは急に泣き出したり、走り回ったりすることがあります。 そのような状況にも根気強く対応できる忍耐力も必要です。 体力と忍耐力は、保育士として働く上で欠かせない要素と言えるでしょう。

5. 男性保育士の給料を上げるには?

保育士の給料は、他の職業と比べて低いという現状があります。 しかし、男性保育士として給料アップを目指す方法はいくつかあります。 自身のキャリアプランに合わせて、積極的にチャレンジしてみましょう。

5.1 資格取得で給料アップを目指そう!

保育士の給料は、資格や経験によって異なります。 給料アップを目指すなら、資格取得は有効な手段です。 保育士の資格に加えて、さらに専門性を高めることで、キャリアアップや収入アップに繋がる可能性があります。

資格内容
幼稚園教諭免許状幼稚園で働くために必要な国家資格。保育士資格を取得していると、取得に必要な科目が一部免除される。
小学校教諭免許状小学校で働くために必要な国家資格。保育士資格を取得していると、取得に必要な科目が一部免除される。
特別支援学校教諭免許状特別支援学校で働くために必要な国家資格。保育士資格を取得していると、取得に必要な科目が一部免除される。

上記以外にも、認定ベビーシッターやチャイルドマインダーなど、保育に関する民間資格を取得するという方法もあります。 資格取得は、自身のスキルアップに繋がり、キャリアの幅を広げることにも繋がるでしょう。

5.2 キャリアアップで収入を増やす方法

保育士のキャリアアップとして、施設の規模を大きくする方法があります。 例えば、小規模保育園からスタートし、経験を積んだ後に、中規模保育園や大規模保育園に転職することで、収入アップが期待できます。 また、主任保育士や施設長などの役職に就くことで、給与体系が変わる場合もあります。
その他には、保育施設ではなく、企業内保育施設や病院内保育施設で働く方法もあります。 企業内保育施設や病院内保育施設は、一般の保育施設に比べて、給与水準が高い傾向があります。
待遇面が充実している求人を探すことも、収入アップに繋がるでしょう。

6. 男性保育士の待遇は?

保育士の待遇は、働く場所や雇用形態によって異なります。 近年では、国をあげて保育士の待遇改善に取り組んでおり、給与や休暇制度など、少しずつ改善されつつあります。 転職する際には、求人票をよく確認し、自分の希望に合った職場を選びましょう。

6.1 働き方改革でより働きやすく!

保育士は、長時間労働になりがちで、離職率の高い職業の一つとされてきました。 しかし、近年では、政府が「働き方改革」を推進しており、保育士の労働環境改善にも力を入れています。 例えば、勤務時間管理の徹底や有給休暇の取得促進など、より働きやすい環境が整いつつあります。
また、残業時間を減らす取り組みや、休日に勤務した場合の代休取得を推奨するなど、ワークライフバランスを重視した働き方ができる職場も増えています。 求人に応募する際には、施設の労働環境についても確認しておきましょう。

6.2 福利厚生も充実している?

保育士の福利厚生は、施設によって異なりますが、一般的には、社会保険完備(健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険)や交通費支給などが一般的です。 その他には、住宅手当や扶養手当、退職金制度などが設けられている施設もあります。
また、民間企業が運営する保育施設では、独自の福利厚生制度を設けている場合があります。 例えば、従業員割引制度や保養施設の利用など、魅力的な福利厚生を用意している施設もあります。 福利厚生は、求人選びの重要なポイントとなるでしょう。
待遇面では、保育士の求人サイトなどを活用し、様々な施設の情報を比較してみるのも良いでしょう。

7. 男性保育士は将来性が高いって本当?

共働き世帯の増加や、女性の社会進出などを背景に、保育の需要はますます高まっています。 保育士は、将来性のある職業と言えるでしょう。 ここでは、男性保育士の将来性について解説します。

7.1 需要が高まっている背景とは

日本では、少子化が深刻な問題となっていますが、共働き世帯の増加や女性の社会進出などを背景に、保育サービスの需要は高まっています。 そのため、保育士不足は深刻化しており、特に男性保育士は、多くの園で求められています。
政府は、待機児童問題の解消に向けて、保育施設の整備や保育士の処遇改善などを進めています。 2019年10月からは、幼児教育・保育の無償化もスタートし、保育サービスの需要はさらに高まっています。
このように、保育を取り巻く環境は大きく変化しており、男性保育士は、将来にわたって必要とされる職業と言えるでしょう。

7.2 キャリアパスは?将来の展望

保育士のキャリアパスは、経験やスキル、希望に応じて、様々な選択肢があります。
例えば、一般的に、経験年数とともに、主任や園長などの管理職を目指すことができます。 また、専門性を高めて、特定の分野のスペシャリストを目指すことも可能です。
その他、保育施設で経験を積んだ後、保育に関する知識や経験を活かして、保育以外の分野で活躍する道もあります。 例えば、保育関連企業への転職や、フリーランスの保育士として独立するなど、様々な選択肢があります。
保育士は、子どもたちの成長に貢献できるだけでなく、自分自身の成長にも繋がる、やりがいのある仕事です。

7.3 自治体が支援する動きも

保育士不足を解消するために、各自治体では、様々な取り組みが行われています。
例えば、保育士の就労を支援するために、住宅手当の支給や、引っ越し費用の補助などを行っている自治体もあります。 また、保育士の負担を軽減するために、事務職員の配置や、ICT化を進めている自治体もあります。
その他、保育士の復職支援にも力を入れており、復職のための研修や、就職先の紹介などを行っている自治体もあります。
このように、各自治体では、保育士が働きやすい環境を作るために、様々な取り組みが行われています。 待遇改善が進めば、男性が保育士の仕事を選択肢の一つとして考えやすくなるでしょう。

8. 保育士に向いているのはどんな男性?

保育士の仕事は、子どもの成長に寄り添う、やりがいのある仕事です。一方で、体力的な負担や精神的なストレスも大きい仕事と言えるでしょう。どんな仕事にも向き不向きがあるように、保育士にも向いている男性とそうでない男性がいます。ここでは、保育士に向いている男性の特徴を5つ紹介します。

8.1 子どもと関わるのが好きな人

大前提として、子どもと関わるのが好きなことは、保育士にとって最も重要な要素です。子どもの笑顔を見るのが好きな人、子どもの成長に関心がある人、子どもの世話をするのが苦にならない人は、保育士に向いていると言えるでしょう。

保育士の仕事は、子どもたちの成長をサポートすることです。子どもの目線に立って、遊びや学びを通して、子どもたちの可能性を引き出すことが求められます。そのため、子どもと関わること自体に喜びを感じ、子どもの成長に情熱を注げる人は、保育士として大きなやりがいを感じることができるでしょう。

8.2 柔軟な対応ができる人

子どもは予測できない行動をすることが多いため、保育士には臨機応変な対応力が必要です。状況に合わせて対応を変えたり、予定通りにいかないことを受け入れたりできる柔軟性は、保育の現場では不可欠です。

例えば、子ども同士のトラブルが発生した場合、状況を冷静に把握し、適切な言葉がけや仲裁が必要です。また、子どもの急な体調変化にも対応しなければなりません。予期せぬ出来事が起こった際に、冷静さを失わず、柔軟に対応できる人は、保育士の仕事に向いていると言えるでしょう。

8.3 責任感のある人

保育士は、子どもの命を預かる仕事です。子どもの安全を第一に考え、責任感を持って行動できる人は、保護者からの信頼も厚くなります。保育士は、子どもの安全を守るだけでなく、心身の健やかな成長をサポートする責任があります。そのため、責任感を持って仕事に取り組める人に向いている仕事と言えるでしょう。

8.4 忍耐力があり何より体力がある人

保育士の仕事は、体力勝負な一面もあります。子どもと一緒になって走り回ったり、抱っこしたり、時には子どもたちの元気さに圧倒されることもあるでしょう。体力的にハードな仕事であるため、体力に自信があり、子どもたちのエネルギーに負けない体力と忍耐力が必要です。

8.5 コミュニケーション能力が高い人

保育士は、子どもだけでなく、保護者や他の保育士など、様々な人と関わる仕事です。円滑なコミュニケーションは、良好な人間関係を築き、保育の質を高めるために欠かせません。相手の立場に立って物事を考え、相手に分かりやすく伝えることができる人は、保育士として周囲と協力しながら仕事を進めることができるでしょう。子どもとのコミュニケーションだけでなく、保護者との連携も非常に重要です。毎日の子どもの様子を伝えたり、家庭での様子を共有したりすることで、子どもの成長をサポートします。保護者と信頼関係を築くためにも、コミュニケーション能力は欠かせません。

上記に挙げた特徴は、あくまでも一例です。これらの特徴をすべて満たしていなくても、保育士として活躍している人はたくさんいます。大切なのは、子どもたちの成長に貢献したいという気持ちと、保育士という仕事への情熱です。もし、あなたが保育士という仕事に興味をお持ちなら、ぜひチャレンジしてみて下さい。

保育士の仕事内容や必要なスキルについては、厚生労働省のウェブサイトも参考にしてみてください。

9. 男性保育士の給料を上げるには?

保育士の仕事は好きだけれど、給料の面で将来が不安、と感じている男性もいるのではないでしょうか。待遇改善が叫ばれる中でも、他の職業と比べると給与水準が低いことは否めません。 しかし、男性保育士として給料アップを目指す方法はいくつかあります。大きく分けて、「資格取得」と「キャリアアップ」の2つの側面から見ていきましょう。

9.1 資格取得で給料アップを目指そう!

保育士は、資格手当が設定されていることが多く、資格を取得することで給料アップが見込めます。保育士の資格に加えて、さらに専門性を高める資格を取得することで、収入アップだけでなく、仕事の幅を広げることにも繋がります。ここでは、男性保育士におすすめの資格を3つのカテゴリーに分けてご紹介します。

9.1.1 子どもたちの成長をサポートする資格

  • 9.1.2 幼稚園教諭免許状
  • 9.1.3 小学校教諭免許状
  • 9.1.4 特別支援学校教諭免許状

9.1.5 専門性を高め、キャリアアップを目指す資格

  • 9.1.6 社会福祉士
  • 9.1.7 精神保健福祉士
  • 9.1.8 認定心理士

9.1.9 スキルアップを目指せる資格

  • 9.1.10 チャイルドマインダー
  • 9.1.11 食育指導士
  • 9.1.12 保育士エキスパート

9.2 キャリアアップで収入を増やす方法

資格取得に加えて、キャリアアップによって収入を増やすことも可能です。ここでは、具体的なキャリアパスと、それぞれのポジションの年収例をご紹介します。

9.2.1 保育士のキャリアパスと年収例

一般的な保育園におけるキャリアパスを例に、それぞれのポジションの平均年収を見ていきましょう。 ただし、保育園の規模や勤務地域、経験年数などによって年収は大きく異なることに注意が必要です。あくまでも目安として捉え、詳細な情報は転職サイトや求人情報を確認するようにしましょう。

職位業務内容平均年収例
保育士子どもの身の回りのお世話、遊びや学習の指導など300万円〜400万円
主任保育士保育士の指導・育成、保護者対応、行事の企画・運営など350万円〜450万円
副園長園長の補佐、施設運営のサポート、職員管理など400万円〜550万円
園長施設運営の統括、職員の採用・育成、予算管理など500万円〜700万円

出典:平均年収.jp:保育士の年収 (2023年8月時点)

9.2.2 キャリアアップのための具体的な行動

  1. 9.2.3 経験を積む
  2. 9.2.4 研修やセミナーに参加する
  3. 9.2.5 資格取得を目指す
  4. 9.2.6 異動を希望する
  5. 9.2.7 転職を検討する

上記を参考に、自身のキャリアプランを立て、具体的な行動を起こしていくことが、男性保育士として給料アップを実現する鍵となります。

10. 男性保育士の待遇は?

男性保育士の待遇は、職場によって異なりますが、近年では国をあげて働き方改革が推進されていることもあり、改善傾向にあります。また、福利厚生面でも充実を図る施設が増えています。ここでは、男性保育士の待遇について、詳しく見ていきましょう。

10.1 働き方改革でより働きやすく!

保育士は、仕事量の多さから、時間外労働が多い、持ち帰りの仕事が多いなど、労働環境の厳しさが課題として挙げられてきました。しかし、近年では、保育士の負担軽減、ワークライフバランスの推進に向けて、国をあげて働き方改革が進められています。

  • 10.1.1 ICT化による業務効率化 保育現場では、ICTシステムの導入が進んでいます。例えば、登園・降園管理システムや、保育日誌・連絡帳アプリなどを導入することで、事務作業の負担を軽減することができます。また、保護者とのコミュニケーションツールとしても活用することで、業務効率化を図ることができます。
  • 10.1.2 勤務時間管理の徹底 時間外労働を減らすために、勤務時間管理システムを導入するなどして、労働時間の適正化に取り組む施設が増えています。また、残業時間の削減や、休暇取得の推奨など、働き方改革に取り組む施設も増えています。
  • 10.1.3 保育士の増員 保育士不足が深刻化する中、国や自治体では、保育士の待遇改善や、資格取得支援など、さまざまな取り組みを行っています。その結果、保育士の数は増加傾向にあり、保育士一人当たりの負担軽減にもつながっています。

これらの働き方改革によって、男性保育士がより働きやすい環境が整いつつあります。実際に、厚生労働省の調査によると、保育士の平均月間時間外労働時間は、減少傾向にあります。令和3年度 賃金構造基本統計調査

10.2 福利厚生も充実している?

保育士の待遇改善の一環として、福利厚生を充実させる施設も増えています。待遇面が充実することで、優秀な人材の確保、定着率の向上を目指しています。

  • 10.2.1 住宅手当・家賃補助 特に、都市部では、家賃が高いことが、保育士の経済的な負担となっています。そのため、住宅手当や家賃補助など、住居費の負担を軽減する制度を設けている施設が多くあります。
  • 10.2.2 退職金制度 退職金制度は、将来への不安を軽減し、安心して働き続けるために重要な制度です。近年では、保育士の待遇改善の一環として、退職金制度を導入する施設が増えています。
  • 10.2.3 研修制度の充実 保育士としてのスキルアップや、キャリアアップを目指すために、研修制度が充実している施設も多いです。外部研修への参加費用を補助する制度や、資格取得を支援する制度などがあります。

これらの福利厚生に加えて、産休・育休制度の取得率が高いことや、育児短時間勤務制度など、子育て支援制度が充実していることも、保育士の働きやすさにつながっています。待遇面が充実していることは、男性保育士にとっても、長く働き続ける上で重要な要素と言えるでしょう。

11. 男性保育士は将来性が高いって本当?

男性保育士は、保育現場の多様化や人材不足などを背景に、近年注目を集めている職業です。実際に、国や自治体による男性保育士の活躍推進や、待遇改善に向けた取り組みも活発化しています。ここでは、男性保育士の将来性について、具体的なデータや将来のキャリアパスなどを交えながら詳しく解説していきます。

11.1 需要が高まっている背景とは

男性保育士の需要が高まっている背景には、主に以下の3つの要因が挙げられます。

  1. 11.1.1 保育士不足の深刻化少子化が進む一方で、共働き世帯の増加や女性の社会進出などにより、保育サービスへの需要は増加傾向にあります。そのため、保育施設の数は年々増加していますが、保育士不足は深刻化しており、多くの施設で人材確保が課題となっています。このような状況下において、男性保育士は新たな人材として期待されています。
  2. 11.1.2 保育現場の多様化従来、保育の現場は女性中心とされてきましたが、近年では、ジェンダー平等や多様性の観点から、男性保育士の存在が重要視されるようになっています。男性保育士の存在は、子どもたちにとって、多様な価値観や役割モデルに触れる貴重な機会となります。また、男性ならではの視点や発想を保育に取り入れることで、より質の高い保育サービスの提供につながると期待されています。
  3. 11.1.3 男性の保育士という仕事への意識変化近年、ワークライフバランスの重視や、やりがいや社会貢献性の高い仕事への関心の高まりから、男性の保育士という仕事に対する意識も変化してきています。従来は、保育士は女性の仕事というイメージが強かったですが、近年では、男性にとっても魅力的な職業として認識されつつあります。実際に、男性保育士を志望する男性も増加傾向にあり、今後ますます男性保育士が増えていくことが予想されます。

11.2 キャリアパスは?将来の展望

男性保育士のキャリアパスは、従来の保育士と同様に、経験年数や能力に応じてステップアップしていくことができます。具体的なキャリアパスとしては、以下のようなものが挙げられます。

経験年数役職例主な業務内容
1~3年保育士子どもの身の回りのお世話、遊びや学習の指導、保護者との連絡調整など
4~7年主任保育士複数担任のまとめ役、保育計画の作成や指導、新人保育士の指導など
8~10年施設長・園長施設全体の運営管理、職員の採用や育成、予算管理、地域との連携など

また、近年では、保育の専門性を活かして、以下のようなキャリアを歩む男性保育士も増えています。

  • 11.2.1 保育コーディネーター地域の子育て支援センターなどで、子育てに関する相談支援や、親子向けのイベント企画・運営などを行う。
  • 11.2.2 チャイルドマインダー依頼を受けて、家庭的な環境で子どもを預かる。
  • 11.2.3 ベビーシッター依頼を受けて、家庭を訪問し、子どもの世話や家事などをサポートする。

このように、男性保育士には、様々なキャリアパスがあり、自分の経験やスキル、興味関心に合わせて、将来の展望を描くことができます。

11.3 自治体が支援する動きも

男性保育士の増加を促進するため、国や自治体では様々な取り組みが行われています。例えば、以下のようなものがあります。

  • 11.3.1 男性保育士の採用・育成支援男性保育士を積極的に採用するための奨学金制度や、研修の充実などが図られています。例えば、東京都では、「東京都保育士宿舎借り上げ支援事業」の一環として、男性保育士に対して、家賃補助の上限額を高く設定するなどの優遇措置を設けています。参考:東京都福祉保健局
  • 11.3.2 男性保育士の意識改革・啓発活動男性保育士に対する理解を深めるための広報活動や、イベントなどが開催されています。例えば、厚生労働省は、「イクメンプロジェクト」の一環として、男性の育児参加促進のための広報活動を行っています。参考:厚生労働省 イクメンプロジェクト
  • 11.3.3 働きやすい職場環境の整備男性保育士が働きやすいように、休暇制度の充実や、男性専用の休憩室の設置など、職場環境の整備が進められています。例えば、横浜市では、「横浜市男性保育士活躍推進事業」の一環として、男性保育士の働きやすい職場環境づくりに取り組む施設への助成を行っています。参考:横浜市

これらの取り組みによって、男性保育士を取り巻く環境は着実に改善されつつあります。今後、ますます男性保育士が増加していくことが期待されています。

12. まとめ

男性保育士の現状について、給料や待遇、将来性などを中心に解説しました。保育士は給与水準が低いと言われていますが、近年では国をあげて待遇改善に取り組んでおり、今後さらに状況は良くなっていくと予想されます。男性保育士はまだまだ数が少なく、偏見を持たれる可能性もゼロではありません。しかし、子どもたちの成長に寄り添いながら、社会貢献度の高い仕事にやりがいを感じられる魅力的な職業です。保育士資格を取得すれば、私立保育園や企業内保育所など、さまざまな場所で活躍できる道が開けます。この記事が、男性保育士という仕事の魅力や可能性について考えるきっかけになれば幸いです。

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